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香川真司の不調について。トゥヘル率いるドルトムントに何が起こっているのか?

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kagawa2

ブンデスリーグのクラブチーム、ボルシア・ドルトムントに所属する香川真司ですが、最近、めっきりと調子を落としている様です。

リーグ前半戦は不動のレギュラーでしたが、後半戦から監督であるトゥヘルの戦術変更により、スタメンを外される機会が増えました。

関連記事:香川真司は何故、ベンチに追いやられたのか?トゥヘル監督の思惑は?

トゥヘルの構想外という事であるならば良かったのですが、問題は香川真司のプレーパフォーマンスが以前よりも落ちている事です。

香川真司が不調に陥った原因は何なのでしょうか?

トップ下のポジションは、現状の香川真司では厳しい…

トゥヘル監督による守備的戦術の採用から、香川真司はインサイドハーフからトップ下のポジションを任される事が増えてきました。

ポジション変更に伴い、任される役割も明確に違ってきています。

そもそも、現在のサッカーでは『トップ下』というポジションをトップレベルの試合でマトモに務められる選手は、そうそういないんです。

ペナルティエリアの少し前のゾーンである、バイタルエリアは相手チームが最も警戒するゾーンになりつつあります。

ですので、このバイタルエリアに留まり、ボールを受けてプレーする事は難易度が高いのです。ボールを受ける事も難しいですし、受けても複数人で潰しに掛かってきます。

最近のサッカーはフォワードも自陣に戻り守備を行うので、選手間の距離が非常にコンパクトになり、中盤には選手が密集するのです。

その中で、最も警戒され、人数が密集しているバイタルエリアにポジションに位置するトップ下は、厳しいマークとプレスに晒される事になるのです。

香川真司はボールテクニック、トラップ技術は物凄く高いレベルにあるのですけれども、ボールキープは得意な選手ではありません。

現在のドルトムントでトップ下で起用される香川真司は、この位置でのポジショニング、ボールキープに苦しみ、プレーの精度を欠いている状態なんですね。

相手のセンターバック、ダブルボランチからマークを剥がし、パスを貰う事が出来ても、そこから攻撃を上手く展開出来ていない状況です。

ボールを受けた瞬間に激しく寄せられた上に、前を全く振り向かせて貰えないので、横か後ろにボールを戻すしか出来ていなんですよ。

時折、強引に前を向うとしている時も見受けられますが、完全にドリブルコースを切られた上に身体を強く寄せられた結果、バランスを崩してボールを奪われる…

こんなプレーを繰り返しています。

レベルが高いリーグでトップ下のポジションを務めるには、高いトラップ技術とボールキープ力が必要になります。

警戒されるバイタルエリアで、複数人に囲まれてもボールを持ち続ける事が出来る身体の強さ。パスコースが狭くなるので、必然的にパススピードが速いボールをトラップする技術。

以上が必要になります。香川真司はトラップ技術は申し分ないのですが、身体の強さがないので、現状の香川真司ではトップ下のポジションは厳しいのかと思います。

香川真司を擁護するならば、上述した様に、現在のサッカーではトップ下のポジくションを高いレベルのゲームで務められる選手は世界を見渡しても、そうそういません。

アーセナルのメスト・エジル、マンチェスターシティのダビド・シルバ、バイエルン・ミュンヘンのトーマス・ミュラー。

以上の選手達くらいしか、マトモに務まらないのかもしれません。しかも、トップ下というより、セカンドトップ、シャドーストライカーとしての役割を担っています。

下がる事は基本、許されない…厳しい香川真司の状況。

ドルトムントのトゥヘル監督が気にしていたのは、失点率の高さでした。

確かに得点率は高く、小気味よく回るボールポゼッションは観ていて魅力的でしたが、同時に攻撃に偏り過ぎた為、失点率も高かったのです。

最終ラインを高く設定し、バイタルエリアの守備は新人のユリアン・ヴァイグル一人が主に担当。

インサイドハーフの香川真司、イルカイ・ギュンドアンも下がって、バイタルエリアを守っていましたが、どうしても前がかりになる為、最終ラインの裏を突かれて失点…

というパターンが多かったです。

同時にボールポゼッションが高かった事が裏目になり、相手チームのハイプレスにからボールを奪われて、ショートカウンターに持ち込まれ失点…というパターンも見受けられました。

ですので、トゥヘルは最終ラインを以前よりも低く設定して裏を突かれない様に警戒し、ハイプレスには、中盤であまりボールを保持しないという形で対策をしました。

トップ下の香川真司には、中盤でのボール回しに参加する為に、低い位置まで下がる事を原則、禁止にしている様です。

香川真司が前線に残る事で相手の選手も前に出てこなくなるので、最終ラインと中盤の選手に対するプレスを緩くしようという試みだと思います。

結局、以上の対策が功を奏し、後半戦(カップ戦、ELを含む)15試合で5失点しか許していません。

反面、得点率、ボールポゼッションは劇的に下がり、魅力的なサッカーは鳴りを潜め、リアリティ溢れる効率的なサッカーをドルトムントは展開する様になりました。

今後もトゥヘルは、このサッカーを続けていく雰囲気を見せていますので、香川真司はプレースタイルを変えていく必要に迫られると思います。

現在は、その変化に戸惑っているようなので、何とか上手く対応してもらいたいと思います。

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